メダカセットの説明書です。
セットが届いたらやること
メダカ飼育セットが家に届いたらやることを解説します。
メダカの導入
メダカセットが家に届いたら、メダカの導入(袋に入ったメダカを飼育容器に移すこと)を行います。
まず、飼育容器を用意します。飼育容器は後で詳しく説明しますが、水槽やバケツ、衣装ケースなど水が入るものであればなんでも構いません。メダカが入っていた発泡スチロールでもOKです。
飼育容器に水を入れ、カルキ抜きを入れてください。カルキ抜きは10リットルにつき1粒が目安ですが、多少多めに入れたり少なめでも大丈夫です。
次に、飼育容器にメダカが入った袋を浮かべます。メダカの袋の中の水と容器の水温が温度は±2度前後になったらメダカをゆっくりと入れます。
温度計がない方は30分から1時間袋を浮かべておき、指で温度を測ってみて大体同じ水温になったら袋を開封します。この際、袋からメダカを一気に入れると水質の変化でストレスを感じることがあるため、飼育容器の中で袋を開け、自然にメダカが出ていくのを待ちましょう。
日常管理について
エサを与えるのは飼育容器に導入し終わってから必ず一晩以上開けてください。メダカは飼育環境の変化でストレスを感じやすく、エサを導入直後に与えると消化不良を起こして突然死することがあります。
エサについて
日常管理はエサやりと水換えの2つです。エサは趣味で飼育するのであれば1日1回で十分です。メダカ10匹に対して耳かき1杯分ぐらいの粉エサを与えます。※餌を与えすぎると水質が悪化して病気になります。餌は少なめに与えてください。
繁殖させたいのであれば1日2回から3回以上、1分で食べ尽くすぐらいの量をこまめに与えます。
大人のメダカは数日間餌を与えなくても全く健康に影響ありません。このため、多少餌やりを忘れていても大丈夫です。1週間~2週間前後の旅行も問題ありません。
水換えについて
メダカは体が小さく水を汚しにくいため、水換えはあまり頻繁に行わなくても大丈夫です。
ですが、水槽導入直後は水が出来上がっていないため、できれば1週間から2週間に1度、2分の1から3分の1程度水を換えるといいでしょう。
水換えの直後も消化不良を起こす可能性があるため、水換え直前から直後数時間はエサを与えるのは止めましょう。
メダカの飼育で準備するもの
メダカの飼育で準備するものについて簡単に解説します。
早見表
セットに同梱 | ||
飼育容器 | 絶対に必須 | ▲(発泡スチロールでも飼育可) |
餌 | 絶対に必須 | ◎(同梱) |
カルキ抜き | あったほうがよい | ◎(同梱) |
エアポンプ・フィルター | あったほうがよい(屋内) | × |
ライト | あったほうがよい(屋内) | × |
バケツ | あったほうがよい | × |
網 | あったほうがよい | × |
水換え用ポンプ | あったほうがよい | × |
メダカの飼育容器について
メダカは丈夫な生き物なので、どのような飼育容器でも飼育できます。
ですが、初心者の場合、ある程度大きな容器で育てたほうが水が汚れにくく、メダカを楽に育てることができます。
メダカ10匹を飼育するのであれば、最低でも10リットル程度の容量があったほうがいいでしょう。
屋内飼育について
室内の場合は水槽で育てることをおすすめします。GEXやテトラなどの会社がフィルターつきのセットを販売しているためそれらを購入すればすぐにメダカを飼育することができます。
水槽の他にもカブトムシを飼育するプラケースもおすすめです。プラケースは大サイズ以上がおすすめです。
また、ダイソーで売られているバケツや収納容器、衣装ケースなどでも大丈夫ですし、メダカが入っていた発泡スチロールでも飼育できます。
私は屋外では、メダカの飼育容器はダイソースクエア収納ボックスを使っています。200円で15リットル入るのでとてもコスパが高いです。
餌
メダカはどのような餌でもよく食べます。また、市販の餌はどれも高性能で水を汚しにくく、栄養バランスも優れています。このため、メダカを趣味で育てているのであればどんな製品を使っても構いません。
私は金色のパッケージでおなじみの「メダカのエサ産卵繁殖用」を使っています。
他にも「ハイグロウ」「テトラキリミン」「メディメダカIGP」などを使っている方が多いです。
また、最近では「パラクリア」という寄生虫を除去してくれるエサもあります。病気に感染しにくくなるためおすすめです。
他にあったほうがいい飼育用品
当セットに入っているもの(エサ・カルキ抜き)さえあればメダカを飼育できますが、他にも遭ったほうが良い飼育用品を紹介します。
エアポンプ・フィルター
屋内で飼育する時はエアポンプ・フィルターがあったほうが水が汚れにくくなります。私が使用しているのは水心というエアポンプで非常に音が静かです。
フィルタは現在スポンジフィルターを使っていますが、どのようなものでも大丈夫です。
フィルターとエアポンプのセットもあります。
エアストーンのみでも飼育可能です。屋外ではエアストーンで空気だけ送っている方が多いです。
これらの商品は楽天・アマゾンで買うと少し高いのでホームセンターなどで購入したほうがいいです。
ライト
屋内飼育で日当たりが悪い時はライトを当てたほうがいいでしょう。こういった安価な製品でかまわないですが、室内で状態良く育てたいのであれば高出力のLEDライトを使用しましょう。点灯時間は12時間程度が理想です。
メダカは強い光を好みます。水槽にフタをすると光が弱まってしまい、メダカが弱ってしまうことがあるためフタを取って直に光を当ててください。
バケツ
水換えのときなどに必要となります。ダイソーに行けば100円で入手できます。
網
メダカを掬う網(ネット)です。メダカを移すときだけでなく、水底に溜まった糞を掃除する目的でも役立ちます。
水換え用ポンプ
水換えの際に水を吸い出すポンプです。石油ストーブ用のポンプでも代用できますし、各社が便利な水換え用ポンプを販売しています。
メダカの置き場所について
屋内
屋内でメダカを置く場所は、ライトをつけられるのであればどこでもよいですが、ライトがない場合は日当たりのよい明るい場所にしてください。メダカは光が弱いと体調を崩しやすくなります。
屋外
屋外の場合、日光が当たるとメダカがよく育ちます。ですが、日当たりが良すぎると温度が高くなりすぎてしまいメダカが死んでしまいます。このため、5月から9月はスダレなどを容器の半分から三分の一程度かけておき、温度が高くなりすぎないように工夫しましょう。
屋外では直射日光で死ぬメダカが非常に多いので、趣味で育てるのなら日陰に置いておくのが良いと思います。
メダカの繁殖について
メダカが成長するとお尻に卵をぶら下げているのを観察することができます。そのままでは親に食べられてしまうため、産卵床などに産み付けられた卵を別の容器に取り出します。
卵の容器は毎日水を換えたりメチレンブルーを入れないと卵が腐ってしまいます。また、こういった面倒なことをしなくてもエアレーションした水槽にミナミヌマエビやラムズホーンを入れておけば腐ることはありませんし大半の卵は孵化します。
メダカの針子から稚魚の飼育
メダカの卵が孵化すると、産まれたばかりの針子(メダカの赤ちゃん)が誕生します。針子は餓死し易いため、PSBやグリーンウォーターなどの液体エサを与えることをおすすめします。
ただ、液体エサだけでは大きく育たないので稚魚用の粉エサを与えます。趣味で飼育するのであれば大人用のメダカのエサを指ですりつぶして与れば何割かのメダカは生き残ります。
また、外でメダカを育てると自然とプランクトンなどが発生し稚魚が餓死しにくいため育てやすいです。
メダカの病気について
メダカの病気の原因は様々ですが、病原体や水質悪化、ストレスによるものがほとんどです。
メダカの病気で多いのが「ヒレ閉じ」です。尾ひれや背びれをたたんで元気がなくなり、放っておくと弱って死に至ります。
他にも白点病や尾ぐされ病など様々な病気がありますが、初期段階であればどの病気でも治療法は同じです。
水換え
メダカの様子が変だと感じたらすぐに水換えをします。この時は半分から全ての水を換えます。この際にネットなどを使って糞を取り除くといいでしょう。薬浴、塩浴させる時は水草や砂など余計なものを水槽から全部出します。
塩浴
次に0.3%の塩をメダカが泳ぐ水槽に入れ、塩浴を行います。この際、病気のメダカだけを隔離して治療する方法もありますが、私は水槽に直接塩を投入します。
なぜなら、健康そうに見えるメダカも病気に感染している可能性があるからです。メダカだけを治療するのではなく水槽ごと治療したほうが再発も少ないです。
塩水の作り方
1リットルの水につき3グラムの塩をまぜると0.3%の塩水ができます。10リットルの水槽なら30グラム、60リットルなら180グラムです。
ダイソーなどで計量スプーンが売られているので利用するといいでしょう。しばらくしてメダカのヒレが開き始め、元気になれば治療完了です。もし元気が戻らなければ濃度を最大0.6%まで上げて様子を見ます。
ちなみに、普段から0.1%前後の塩水で飼育すると病気が発生しにくくなります。
薬浴
塩でも治らない場合や、白点病や水カビ病など明らかに病気であった場合は薬浴を行います。
多くの病気はエルバージュエースとアグテンという薬を混ぜて使えば対応できます。病気の初期であれば、塩浴に加えてこれらの2つの薬を使えば治療することができます。
飼育容器を消毒して病原体を根絶する必要があるため、まずは飼育容器の水を全部取り替えて容器を洗ってください。次にエルバージュ・アグテンを混ぜて規定量投入します。数日後、症状が治らなければ水を半分交換してまた薬を入れます。
コメント