説明
ピンクサファイアメダカの特徴・飼育難易度・繁殖・固定率について徹底解説!
ピンクサファイアは、淡いピンク体色と半透明鱗(オーロラ)に、サファイア系の青ラメが重なる宝石のような表現を持つ改良メダカで、2022年に和田敏拓氏により作出・命名された新鋭系統です 。
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作出母体のオーロラピンクラメに黒ラメ幹之サファイア系を交配した系譜により、ピンク体色の上に澄んだブルーラメが密集して乗る独自の「ピンク×ブルー」のコントラストが成立しており、選別設計には黄色素胞の抑制とオーロラ表現の重視が組み込まれています 。
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本記事では、ピンクサファイアの定義・特徴・固定率の考え方に加え、作出経緯、選別と環境づくりによる発色の伸ばし方、繁殖時の要点を体系的に解説します 。
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ピンクサファイアの定義と特徴
品種定義と表現要素
品種名に相当する定義は「ピンク半透明鱗ラメ(ラメ青補足)」で、通称がピンクサファイアです。体色は淡いピンク、鱗は半透明鱗(オーロラ)で、ラメはサファイア由来の青を主とします。管理番号は種類No.0881(WEB図鑑準拠)で、作出年は2022年、作出者は和田敏拓氏です 。
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視覚表現上のコアは、半透明鱗による透過的な地肌に青ラメが乗ることで得られる「澄んだ青」の強調で、上見では背面の青ラメ密度が映え、横見では側面ラメも青く表出する個体が確認されています。これは選別設計でオーロラ表現を重視した結果と説明されています 。
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黄色素胞上に青ラメが載りにくい性質を踏まえ、ピンク体色は「淡く透明感のあるピンク」を理想帯として累代されており、体色の濃淡選別がラメの鮮鋭度に直結する点が大きな特徴です 。
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類似系統との違いと位置づけ
ピンクサファイアは「ピンクラメ(ピンク体色+ラメ)」と構成要素が似ますが、ラメ色の設計思想が異なり、青ラメを主役として固定化を狙う点で明確に差別化されます。母体のサファイア(黒ラメ幹之サファイア系)は黒地に青ラメを均一化した系譜で、青ラメという同一の審美軸をピンク地×オーロラに移植・適合させたのがピンクサファイアです 。
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命名経緯は、作出時(2022年8月15日)に「ピンクサファイア」の名称使用状況を確認のうえ正式命名したと記録され、命名基準と時点が明確化されています。異系統の同名使用に関する整理も公開され、同名でも起源遺伝子・表現固定の差はあり得る旨が説明されています 。
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作出経緯と固定率の考え方
交配ロードマップと固定確認
時系列は以下の通りです。2020年7月:スポットラメ×ブラックダイヤ交配開始。2021年2月:F2からオーロラピンク体色を選別し交配。2021年6月:オーロラピンクラメ固定を確認し、同年に黒ラメ幹之サファイアとの交配を開始。2021年10月:F1から茶体色・青ラメ個体を選別し累代。2022年1月:ピンク体色・青ラメ個体を確認し選別交配。2022年4月:固定確認(作出)という順序です 。
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F1では青・茶の二色が出現、F2では黄・青・茶・ピンク・オレンジ等の多色が出現し、その中から「ピンク体色×青ラメ」の目標個体を拾い上げ、ピンクの淡度(黄色素胞抑制)とオーロラ表現の一貫性で収束させたと解説されています。固定確認は2022年4月に明示されています 。
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このロードマップは、オーロラ(半透明鱗)×サファイア青ラメの相性仮説を実証する設計で、ラメの密度・色味を「体色の濃淡・鱗表現の選別」で支える手順が核になっています。これにより、背面のラメ集積と側面の青表現の両立が指向されています 。
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固定率の解釈と実務的指針
ピンクサファイアは作出側報告で「固定確認」済みですが、公開情報では一般個体群の固定率は数値化されていません。実務上は、表現ブレ(体色濃淡・ラメ密度・側面青表現)を抑えるために、体色基調とラメ発現を同時に満たす親を用いるのが推奨されます。これはサファイア系(黒地×青ラメ)が比較的高固定率とされる知見にも整合しますが、ピンク×オーロラへの移植に伴い、選別密度の高い維持が必要です 。
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固定率の実感値は、親の表現純度とリスク管理(異表現の排除速度)に依存します。青ラメ優位で側面まで青が伸びる個体、かつ淡ピンクが安定した個体を親に選ぶほど、次世代の「ピンク体色×青ラメ」出現率が実務的に高まります。濃ピンクへの振りは青ラメ阻害が増しやすい旨の作出側所見も指針として重要です 。
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飼育・選別・繁殖の実践ポイント
発色を伸ばす飼育環境と観賞スタイル
発色最適化は「黒容器×上見」を基本とし、青ラメ密集の背面映えを最大化します。半透明鱗の透過感を活かしつつ、青寄りLED光源や自然光の角度で微妙な青のニュアンスを拾うのが有効です。水質は一般改良メダカ同様に安定(pH6.5~7.5、アンモニア/亜硝酸ゼロ)を維持し、過度の富栄養でラメが鈍らないよう、少量高頻度給餌と定期換水を合わせます 。
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横見観賞では、側面青ラメが出る選抜個体の価値が際立ちます。繁殖親管理と観賞群は分け、観賞群は「ラメ面積×青の純度×ピンク基調の均質性」を基準にセレクトして群泳美を作ると、品種特性が伝わりやすい景観になります。ラメの視認性は背景・照明・水の透明度の三点で大きく変化します 。
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選別の基準と繁殖設計
選別の一次判定は「淡ピンク単色の均一性」と「背~側面へ連続する青ラメ密度」です。オーロラ特有の二色化傾向は、選別で排除し均一なピンク面を優先。黄色素胞が強い個体は青ラメが乗りにくく、次世代で青が荒れやすいため外します。側面まで青が伸びる個体は希少性が高く、親候補として優先度が上がります 。
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繁殖は「表現純度の高い同士」を基本とし、表現の片親依存を避けるため双方に青ラメ優位性がある組み合わせを選びます。F1での表現ばらけは一定想定し、F2以降で「淡ピンク×青ラメ×オーロラ均質」を再度絞る多段選別を計画します。固定確認済みでも、導入個体の純度差で出現率は変わるため、親選びが最重要です 。
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まとめ
ピンクサファイアは、淡ピンクの半透明鱗地にサファイア青ラメを最適化した新鋭系統で、2022年に固定確認・命名された系譜です。作出はオーロラピンクラメ×黒ラメ幹之サファイアの交配から、多彩なF2群の中で「ピンク×青ラメ」を拾い上げ、淡ピンクとオーロラの一貫性重視で収束させたロードマップが公開されています 。
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固定率は作出側で固定確認が示される一方、一般群の実効は親の表現純度に左右されるため、繁殖では「淡ピンクの均一性」「青ラメ密度(側面含む)」「黄色素胞抑制」を基準に親選抜を行うのが実務的です。発色最適は黒容器×上見を基本に、照明と水質安定で青の純度を引き出します 。
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類似系「ピンクラメ」や母系「サファイア」との違いは、ピンク×青ラメという審美軸と、オーロラ表現を核に据えた選別設計にあります。命名・発表の経緯も公開され、系譜と名称の透明性が高いのも本系統の強みです。ピンクサファイアは、上見の群景美と横見の側面青表現を両立しうる、現行改良メダカの中でも特に「色の物語」を楽しめる上質な選択肢です 。
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