説明
オロチメダカは真っ黒の体色が印象的な、非常に人気が高い改良メダカです。この記事ではオロチメダカの飼育や繁殖、価格などについて説明します。
オロチメダカの特徴
オロチメダカは全身が真っ黒なメダカです。オロチ以外にも全身真っ黒のメダカはたくさんいますが、オロチ以外のメダカは周りの色に合わせて黒色が薄くなったり濃くなったりしてしまいます。
これを背地反応と言いますが、オロチには背地反応がなく、たとえ透明な容器に入れておいたとしても真っ黒のままです。この、どのような場所でも完全に真っ黒になる特徴を持ったメダカはオロチが登場する前は不可能だと言われていたため、オロチはたちまち人気品種となりました。
オロチが作出された当初は1匹数万円以上で取引されていましたが、現在はだいぶ価格も落ち着き手に入りやすくなりました。
オロチは現在も初心者から上級者まで幅広く人気があり、メダカ専門店などでは見かけないお店はないといってもいいぐらい普及しています。
オロチメダカの飼育
オロチメダカは一説によると、血が濃いため他のメダカよりも弱いとされています。ですが、私が飼育した限りではそのようなことはありませんでした。
とくに病気になりやすいということもなく、3ペアの親魚から採卵を行い、現在は60センチ水槽で数百匹のオロチを飼育しています。ですが、このオロチたちは特に病気になったり死んでしまったりすることもありません。
オロチメダカの中でも、系統によっては弱い血統もあるのでしょうが、基本的には普通のメダカ(楊貴妃など)と同じように飼育できると思います。
オロチメダカの繁殖について
オロチメダカの繁殖も簡単です。メスは卵をたくさん産んでよく増えます。特に卵の孵化率が悪かったり針子が育たないといったことはありませんでした。
最近では、他の系統のオロチも飼育していますが、元の系統のオロチと同じように卵をたくさん生んでどんどん増えていきます。また、メダカの品種によっては背曲がりなどの奇形が多発する品種もありますが、オロチの場合はほとんど奇形もなく元気に育っています。
このことから、オロチは繁殖させやすいメダカだと考えています。
オロチメダカの固定率について
オロチメダカの固定率は比較的高く、ほとんどの子供が黒色で産まれてきます。ですが、完全に真っ黒なオロチはかなり少なく、黒さのグレードはまちまちで薄紫色のものから真っ黒のものまで幅広いです。
このことから、「オロチ」と呼べるような真っ黒な個体が産まれてくる固定率は50%程度だと考えてもよいでしょう。
また、きちんと黒色が濃い親を使用しないとだんだん色が薄くなってグレーや薄紫のオロチしか産まれてこなくなります。選別はしっかりしたほうがいいでしょう。
お腹まで真っ黒に染まり、下半身部分が透明に透けて見えないのが上級のオロチと言われていますが、そういった全身黒の見事なオロチはめったに見かけません。簡単そうで意外と奥が深いのがオロチだと思います。
オロチメダカの価格について
オロチメダカはだいぶ価格が下がったとはいえ、真っ黒のオロチがなかなか出ないことから幹之や楊貴妃のような価格にはなかなか落ちません。
具体的には1匹500円から1000円ぐらいの間で取引されることが多いです。完全に真っ黒なオロチは非常に高価で取引されています。最近では熱帯魚店でもよく見かけるようになりましたし、メダカ専門店であれば必ずと行っていいほど販売されているので入手自体は容易だと思います。
オロチメダカの寿命について
オロチメダカも普通のメダカと同じく1年から2年前後の寿命です。特に他のメダカと比べてオロチの寿命が短いということはありません。
オロチメダカの種類について
オロチメダカには様々な種類があります。オロチメダカから派生した品種で代表的なものを紹介します。
ブラックダイヤ
ブラックダイヤはオロチと星河(青ラメ幹之)をかけ合わせた改良メダカで、全身真っ黒の体色にラメが入ります。ブラックダイヤはオロチの派生品種の中でも非常に人気が高いメダカで知名度も高く、高グレードの個体は高価で販売されています。

カイジ
カイジはオロチの全身黒背地反応なしに加えてヒレが黄色に染まります。非常に人気が高い種類ですがあまり見かけることがない改良メダカです。
サタン
サタンはオロチのヒレ長タイプでヒレが黄色のメダカです。こちらもブラックダイヤと並んで人気がありますが流通量が少なくあまり見かけることがありません。
まとめ
オロチは真っ黒の体色が特徴の改良メダカです。非常に人気が高く、飼育も簡単なので改良メダカの入門種としてぴったりです。
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