説明
今回は、改良メダカの品種「竜章鳳姿」について飼育、固定率、繁殖などについて解説します。
竜章鳳姿の特徴
竜章鳳姿は2020年に岡山県の星田めだかさんによって作出されました。竜章鳳姿の定義は「ブラックリムヒレ長ヒカリ」となります。
竜章鳳姿は五式や紅薊のように朱赤に黒い網目模様(ブラックリム)が入ります。さらに、ヒレが美しく伸長し、もはやベタやグッピーのような優雅な形になります。
竜章鳳姿はブラックリムの体色に加えてヒカリ体型で、おまけにヒレ長という3つの特徴を持っています。たとえば楊貴妃は色がオレンジであれば楊貴妃ですが、竜章鳳姿は3つの定義を満たさないと竜章鳳姿を名乗れないため、上級者向けのメダカとなります。
竜章鳳姿は改良メダカの中でもトップクラスに美しい形をしており、非常に人気が高いメダカとなっています。ですが、後述するように固定率の問題からあまり流通していないため入手難易度はかなり高いです。
竜章鳳姿の作出経緯
竜章鳳姿の作出経緯は明らかになっていませんが、おそらく作出者が同じである「乙姫」を改良していると思われます。乙姫はブラックリムヒカリメダカで、乙姫のヒレ長タイプが竜章鳳姿となります。実際、竜章鳳姿を繁殖させているとヒレが伸びない乙姫タイプの子が生まれてくるため、乙姫の血が入っているのはほぼ間違いないと思われます。
竜章鳳姿の飼育
竜章鳳姿の飼育自体は簡単です。他のメダカと全く変わりません。ですが、ヒレ長なので尾腐れ病などの病気に注意しましょう。ヒレが溶けたり充血したりしないかチェックすることが大事です。
竜章鳳姿の繁殖
竜章鳳姿は繁殖させやすくたくさん卵を産みます。ただし、竜章鳳姿に限らずヒレ長は交尾が下手で、成長しきってヒレが長くなりすぎるとうまく繁殖できないことがあります。このため、竜章鳳姿を繁殖させる際は若魚を用いるとよいでしょう。
竜章鳳姿の固定率
竜章鳳姿の固定率は比較的低いです。竜章鳳姿同士をかけ合わせると、少なくとも朱赤ブラックリムヒカリ体型の子が産まれてきます。ですが、ブラックリムがあまり出ずに赤が強い個体の割合が高く、きれいな網目模様の竜章鳳姿が産まれてくる確率は非常に低いです。
また、ヒレが長く伸びずにヒカリ体型のままの子も多いです。確率でいうと、ギリギリ竜章鳳姿と名乗れる個体が固定率6割ぐらい、見事な竜章鳳姿は固定率1~2割ぐらいだと思います。
竜章鳳姿の価格
竜章鳳姿の形は、もはやメダカの域を超越しており、非常に観賞価値が高く、人気もトップクラスに高いです。このため、リリース直後は大変な高値で取引されていました。また、固定率が低いため現在でも価格がほとんど下落していません。ヤフオクでも1ペア数千円~1万円前後、ブラックリムが美しくヒレが伸びきった個体は数万円以上で販売されていることもあります。
まとめ
竜章鳳姿は改良メダカの中でも最も観賞価値が高く、2023年現在でもトップクラスの人気を誇っています。また、固定率も低いためあまり出回っておらず、メダカ専門店でも販売されていないお店がほとんどです。
ですが、飼育自体は難しくありませんし、美しい個体を育て上げた喜びもひとしおなので、ぜひ育ててみるとよいでしょう。
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