メダカの痩せ細り病を治療する方法について説明します。
メダカの痩せ細り病は早期発見が必須
最初に結論から書くと、メダカの痩せ細り病は早期発見してすぐに治療する必要があります。痩せ細り病は様々な原因があると言われていますが、現在では細菌や寄生虫の感染が原因であるとの説が主流です。病気が進行すると助からないため、初期の症状の段階で治療する必要があります。後で詳しく説明しますが、メダカの痩せ細り病は薬(エルバージュ)と塩水浴の併用が最も効果があります。
痩せ細りの疑いがあるメダカを見つけたら、すぐに隔離して塩浴+薬浴させるか、水槽に直接薬と塩を入れます。病気が進行してフラフラの状態であればほとんど助かりませんが、初期の段階で薬塩浴+栄養価が高い餌を与えれば回復することも多いため、諦めないことが大事です。
メダカの痩せ細り病とは
メダカの痩せ細り病とは、メダカが次第に痩せて元気がなくなり、泳ぎ方がおかしくなって最終的に死んでしまう病気です。原因はよくわかっておらず治療法も確立していないためメダカにとってはまさに不治の病となっています。
また、メダカは本来病気にかかりにくいですが、ヒレ閉じと痩せ細り病は気をつけていても発症することがあります。このため、多くのメダカ飼育家を悩ませているのが痩せ細り病という病気なのです。
単なる痩せとの違い
メダカは生き物なので餌が少ないと痩せますし、餌を増やすとぶくぶくに太らせることもできます。
ですが、痩せ細り病はこれらの体型の違いとは全く異なります。まず、痩せ細りは信仰するとガリガリに痩せ細ってしまいます。通常の痩せでは病的に痩せることはないため、異常に痩せてきたら病気を疑いましょう。
また、痩せ細りだけでなくエラをパクパクと動かしたり、ヒレを畳むなどの痩せ以外の症状が出ることもあります。体色も薄くなったり、元気がなくなるなど、普通の痩せとはかなり異なっているので、慣れれば見分けることができます。
メダカの痩せ細り病の原因について
メダカの痩せ細り病の原因についてははっきりとしていませんが、いくつかの説があります。
細菌・寄生虫の感染
メダカの痩せ細り病の原因で最も主流なのが細菌・寄生虫の感染です。メダカの体表やエラにこれらの病原体がまとわりつき、栄養を吸収できなくなってメダカが痩せてしまうのです。実際、塩浴などでメダカの痩せ細り病が改善されることも多いため、何らかの病原体がメダカの栄養摂取を妨害していると考えるのが自然だと思います。
栄養失調
メダカの痩せ細り病の原因は栄養失調であるという説もあります。実際、ビタミンなどが不足すると元気がなくなったり、痩せてしまったりするようで、痩せ細り病と同じような症状が出るそうです。実際、ミジンコなどを与えると回復した事例もあるため、痩せ細り病の原因は栄養不足であると考えることもできます。
メダカの痩せ細り病の予防
メダカの痩せ細り病の予防について説明します。
光を当てる
これは私の感想ですが、強く照明を当てたり日当たりが良い場所に容器を置いていると痩せ細り病が出にくいです。また、過密飼育で痩せ細りやヒレ閉じが発生しやすくなるという声がありますが、これも過密だと光が全く当たらないメダカがたくさん出てくるからだと考えられます。
屋内飼育だと痩せ細り病になりやすい傾向があるのも光不足が原因であるならば説明が付きます。メダカは太陽光を浴びてビタミンAやDを生成しています。これは、私達人間や爬虫類なども同じで、日光浴をしないと栄養失調になって様々な病気を引き起こします。特にメダカは太陽光の下で育てたほうが明らかに早く成長するため、光が弱いと体調を崩しやすくなっても不自然ではありません。
実際に私はフタを外して強めのLEDライトを直接水槽に当てるようにしてから痩せ細り病がほとんどなくなりました。もちろんこれだけで痩せ細りを治療することはできませんが、多分痩せ細りを抑制する効果はあると思います。
栄養価が高い餌を与える
痩せ細り病は栄養価が高い餌を与えることで予防できるという意見もあります。実際にミジンコなどを与えるだけで痩せ細りが治ったという人もいるため、栄養価が高い餌をたくさん与えることで痩せ細りが予防できる可能性は高いです。実際に私も配合飼料に加えてミジンコやブラインシュリンプを与えています。
痩せ細り病の治療
痩せ細り病は原因不明なので確たる治療法はありません。ですが、まだ餌をよく食べて泳ぎ回る体力がある段階であれば治ることもあります。私の感覚では5割ぐらいですが、痩せ細りの初期段階であればまだ助かることもあるのであきらめないでください。
塩水浴+薬浴
私の経験上一番痩せ細りに効果があったのは塩水浴+薬浴です。0.3%程度の塩水+エルバージュ+アグテンに入れて1週間から2週間程度隔離すれば良くなることがあります。これらの薬は刺激が強いと言われていますが実際はそんなことはなく、ミジンコやヤマトヌマエビを入れても今まで1匹も死にませんでした。
いきなり強い塩水に入れるのでなく、最初は0.1%程度の塩水でも体力回復効果があるため治ることもあります。
手応えがなければ次第に塩分を強くしていき、1日程度かけて0.3%の塩水にしていきますが、症状が重ければ最初から0.3%からで大丈夫です。もし手応えがなければ0.6%ぐらいまで塩分濃度を上げても大丈夫です。ちなみにメダカは完全な海水でも適応できます。
パラクリア
さらに、「パラクリア」という寄生虫を駆除する餌を与えるとより効果的に寄生虫や病原菌を駆除することができます。実際、パラクリアのパッケージには「痩せている魚に」と書かれていますし、痩せ細り病がこれだけで治ったという意見もありました。ただ、パラクリアだけでなく、塩水浴と併用することでさらに効果を発揮すると思います。
活餌など
また、ミジンコやブラインシュリンプ、PSBなどの活餌を与えるだけで痩せ細りが改善したという方もいます。強いライトをつけてミジンコなどの活餌を大量に入れて体力を回復させたそうです。また、これ以外にも正露丸や栄養ドリンクなどを使用した治療法もありますがエビデンス不足なのでどうしても効果がなければ試してみるといいでしょう。
まとめ
メダカの痩せ細り病は原因などがはっきりしていませんが、光不足などによって栄養が不足したメダカが弱ってしまい、寄生虫などに感染してしまうというのが私が考えたシナリオです。実際のところはどうかわかりませんが、栄養価が高い餌を与え、光を強めに当てていれば予防効果はあると思います。さらに、最近ではパラクリアなどの痩せ細りを防ぐ餌もあるため、環境を整備したあとで与えてみるといいでしょう。
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