龍の瞳 メダカ

カテゴリー: メダカ図鑑

説明

今回は、メダカの品種「龍の瞳」について解説します。

龍の瞳は目が赤く、背中が青白く光り、ヒレが長く伸びます。目が赤く、全身が真っ白になるのは黒い色素を持たない「アルビノ」だからです。龍の瞳はヒレ長幹之のアルビノタイプです。このため、龍の瞳は白体色でアルビノ、幹之と同じ体外光、ヒレ長の形質を持っています。

龍の瞳は２０１８年に猫飯さんというブリーダーが作出されました。

龍の瞳はアルビノメダカの中でも特に人気が高く、メダカ全体の人気ランキングでも常に上位にランクインしています。メダカは流行が激しく、年月とともに値段が急降下しますが、龍の瞳は安定して高額で取引されています。

龍の瞳の飼育はやや難しいです。龍の瞳はアルビノメダカです。アルビノは目が見えにくいため、エサを取る力が弱いです。このため、必ず同じ種類同士で同じサイズ同士で飼育するようにしてください。

また、龍の瞳はアルビノの中では丈夫なほうですが、直射日光などの強い光に弱い傾向があります。直射日光に当てないようにしましょう。

さらに、龍の瞳はアルビノに加えてヒレ長です。ヒレ長は尾腐れ病などにかかりやすいため普通のメダカよりはデリケートです。

龍の瞳はヒレ長+アルビノという難しい形質を組み合わせているため、あまり初心者向けではありません。

もちろん、最初にエルバージュなどでトリートメントして、屋内の水槽で大事に飼育していれば簡単に死ぬことはありません。ですが、楊貴妃などのように放置しておいても大丈夫なほど頑丈ではないので、きちんと飼育できる人向けだと思います。

龍の瞳の繁殖はやや難しいです。アルビノは目が見えないため交尾も下手で卵を生みづらいです。また、卵自体も普通の卵よりもカビやすいため孵化率も低めになります。さらに、龍の瞳の卵は孵化が遅く、針子も普通のメダカに比べると小さいです。

もちろん、龍の瞳の卵が全く孵化しなかったり、卵を産まないというわけではありませんが、普通のメダカよりも弱い傾向があることは確かです。

龍の瞳は非常に固定率が高いと言われています。最初は非常に固定率が低かったのですが、作出者の猫飯さんが3年間交配を繰り返た結果、F7で固定率95％を超えたそうです。このため、龍の瞳の子供はほとんどが龍の瞳として産まれてくるでしょう。

ただし、体外光やヒレの伸び具合などは個体差があります。

とくに、体外光は青体色や白体色にしか発現しないことが多いので、同じ血統同士で交配させるとよいでしょう。若魚のうちはヒレが成長途中であることが多いので、大きくなってから選別を行うとよいでしょう。

メダカの寿命は品種によって異なりますが、一般的には2～3年程度です。室内でヒーターをつけて飼育しているともっと短いです。龍の瞳はアルビノで普通のメダカよりも弱いためこれよりも寿命が短くなっている可能性があります。

龍の瞳メダカはリリースされた直後は貴重な品種でした。1匹5000円～10000円程度で販売されていましたが、現在は価格もかなり落ち着いています。

ですが、龍の瞳は飼育が難しいため販売店が少なく、入手がやや困難です。このため、値段も１匹１０００円から数千円前後とやや高めの相場となっています。

龍の瞳は非常に人気が高く美しいメダカです。ですが、アルビノで体が弱く飼育しづらいため、値段も安くなっていません。あまり初心者向けではないですが、きちんと管理できればそこまで難しくないためチャレンジしてみましょう。